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Heirstone Consulting リサーチ · 2026年10月

イベント会場とレガシー:閉幕の翌日を設計する

オリンピック、万博、ワールドカップの30会場は、観客が去った後どうなったのか。湾岸諸国とエジプトが次に建設する会場について、今のうちに決めておくべきことを示します。

28ページ · PDF · 英語 · 無料
Heirstone Consulting リサーチ・レポート『イベント会場とレガシー:閉幕の翌日を設計する』の表紙

6つの数字で見るレポート

156%

1960〜2016年のオリンピックにおける実質ベースの平均コスト超過率。データのあるすべての大会が予算を超過

58%

カタールがワールドカップ向けに新設した7スタジアムで、撤去を計画していた座席の割合。ルサイルでは2025年12月のアラブカップ決勝に84,517人が来場

16%

ロンドン・アクアティクス・センターの大会時の座席のうち、日常利用のために残された割合:17,500席中2,800席

5,632

東京の旧選手村 Harumi Flag(晴海フラッグ、約18ヘクタール)の住戸数

80%+

Expo City Dubai に引き継がれた2020年ドバイ万博の建物・インフラの割合。万博閉幕から6か月後に再開

17%

サウジ・プロリーグの2025-26シーズンの平均観客数で埋まる、46,000席のスタジアムの割合。2034年ワールドカップに向けて10のスタジアムを新設予定

要旨

イベントの翌日は、開幕の何年も前に決まっています。

当社はオリンピック、万博、ワールドカップの30会場を、閉会式から2026年10月まで追跡しました。速やかに再開した会場では、土地所有者と、購入者またはテナントがイベント前に契約で確定していました。これらが事後に決まった場合、主要な再利用までに3年から22年を要し、今なお活用を待っている会場もあります。

  1. イベント前の契約が、再利用のペースを決める

    リスボン万博の会場は閉幕から15日後に市街地として再開し、Expo City Dubai は6か月後、ロンドンのオリンピック・パークの一部は1年以内に再開しました。アンカーテナントや開発パートナーが後から決まった場合、主要な再利用までに3〜22年を要しました。

  2. 閉幕後に引き継ぐのが最も難しい資産は座席

    ロンドンは仮設の両翼スタンドを取り外し、アクアティクス・センターの座席の16%を残しました。カタールは新設7スタジアムの座席の58%を撤去する計画でしたが、2025年12月時点で撤去が確認された例は見つかりませんでした。

  3. 住宅こそ最も確実なレガシー

    イベントが終わっても住戸には買い手がつくため、選手村は転用が進みます。パリは選手村を2,807戸の住宅に転換中で、東京の Harumi Flag は5,632戸を擁し、ロンドンは大会前に選手村を8億2,500万ポンドで売却しました。

  4. 地区としてのレガシーには数十年を要し、コストが先に発生する

    Sevilla TechPark は、1992年セビリア万博の跡地で、33年を経た現在35,806人の雇用があると報告しています。データのあるすべてのオリンピックが予算を超過しており、その超過率は実質ベースで平均156%に上ります。

  5. 湾岸諸国の計画は大規模だが、まだ検証が間に合う段階

    サウジアラビアが2034年大会に向けて新設する10のスタジアムは508,505席を加えますが、サウジ・プロリーグの平均観客数は約8,000人です。エジプトは主要3スタジアムですでに約255,000席を抱えており、その「翌日」の課題は、これらの座席にテナントと年間の開催日程を見いだすことです。

示唆

対象者別の提言

政府・土地管理機関

閉幕後の所有者、テナント、座席数を開催契約に明記し、再開日を公表すべきです。

マスターデベロッパー

選手村とイベント用地を地区開発の第1期と位置づけ、残りは数十年単位で測った需要の吸収に合わせて段階的に開発すべきです。

投資家・金融機関

世帯とアンカーテナントの賃貸契約をもとに投資判断を行い、座席収入はイベント開催日の収入として扱うべきです。

レポート全文の内容

エビデンス、ベンチマーク、検証テストをまとめた28ページ

  1. Heirstone 閉幕後活用ベンチマーク
  2. 予算は必ず膨らむ
  3. 最も扱いにくい資産、座席
  4. レガシーを担う住宅と地区
  5. 閉幕後への備えを測るスコアカード
  6. 湾岸諸国とエジプト
  7. 設計確定の前に決めるべきこと

Heirstone のデータセット

30

Heirstone 閉幕後活用ベンチマークに収録した17か国の会場:オリンピック12、万博9、ワールドカップ9

8

Heirstone 閉幕後準備度スコアカードの検証項目(それぞれベンチマーク事例と対応)

2026年10月時点の公開情報に基づいて作成しています。すべての数値の出典をレポート内に明記しており、公表数値を組み合わせて当社が算出した数値には「Heirstone 分析」と表示しています。

よくあるご質問

オリンピック、万博、ワールドカップの会場は、イベント後どうなるのですか?

イベント前に締結された契約次第です。土地所有者と購入者またはテナントが事前に確定していた会場は1年以内に再開しましたが、事後に決まった場合、主要な再利用までに3〜22年を要しました。

メガイベントで最も確実なレガシーは何ですか?

住宅です。イベントが終わっても住宅には買い手がつくため、選手村は転用が進みます。パリは選手村を2,807戸の住宅に転換中で、東京の Harumi Flag(晴海フラッグ)は5,632戸を擁します。

サウジアラビアと湾岸諸国は、イベント会場について今何を決めるべきですか?

閉幕後の所有者、テナント、座席数を開催契約に明記し、再開日を公表することです。サウジアラビアが2034年大会に向けて新設する10のスタジアムは508,505席を加えますが、国内リーグの観客数は約8,000人です。

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